この記事はこんな人におすすめ
- 自動車保険の保険料を下げたい
- 代理店におすすめされた通りに保険に加入している
- 保険ってよくわからない
自動車保険ってよくわからずに加入していませんか?
そして万が一のとき、実際にどれくらい保険金が支払われるか知らない人が多いはず。
わたしは大手損害保険会社に勤務し、自動車事故の示談交渉、保険金支払い業務を16年間行っています。
年間300件以上の事故を対応しているわたしが、おすすめの自動車保険の特約を紹介します!
後半では、「つけている人は多いけど実際いらない特約」についても解説しています。
\現役損保社員が解説!/
- 自動車保険のおすすめ特約
- 自動車保険のいらない特約
それではいきましょう!
自動車保険 つけるべきおすすめ特約3つ
まずはつけるべき特約を3つおさえましょう。
どれも便利で使える特約ばかりです。
この3つの特約はつけることをおすすめします!
おすすめ特約 ①対物超過特約
事故の相手車両が全損(修理代が車の価値を上回ること)となった場合に、時価額プラス50万円を限度に修理代を補償する特約
対物超過特約は絶対つけるべき!!!
この特約をつけていない場合、事故相手と必ず揉めます!!
車が全損になることなんて、そうそうないでしょ?
よくあるんです〜〜!!
ぐちゃぐちゃに壊れることだけが全損ではありません。
軽自動車や10年以上経っている車は、ちょっとした傷でもすぐに全損扱いです。
全損になった場合、車の時価額までしか保険金を支払うことができません。
対物超過特約をつけていることによって、相手の修理代を払ってあげることができます。
契約に自動的に付帯されることが多いですが、きちんと付いているか確認しましょう。
おすすめ特約 ②個人賠償責任特約
日常で発生した事故により、
- 相手の物を壊した
- 相手にケガをさせた
などで相手に支払うべき賠償金額を補償する特約
※特約を使用しても保険料に影響がない(等級が下がらない)
この特約は、特にお子さんがいる家庭はつけておくことをおすすめします!
子どもの予期せぬトラブルに対応できますよ。
こんなときに使える!
- 野球をしていて、投げたボールが民家のガラスを割ってしまった
- お店の売り物をあやまって落とし、壊してしまった
- 子どもが投げた石が他人の車に当たり、車に傷がついた
- 自転車を運転中、歩行者とぶつかってケガをさせた
自転車に乗ることが多い家族がいるなら、自転車事故も対応できるので加入必須です。
もちろん子どもだけでなく、大人も保険の対象になりますよ。
わたしもこの特約のお世話になったことがあります!
個人賠償責任特約についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
おすすめ特約 ③弁護士費用特約
弁護士への法律相談費用、委任したときの費用、訴訟費用などを補償する特約
※特約を使用しても保険料に影響がない(等級が下がらない)
最近、この特約を使用するケースが増えています。
- 過失割合に納得がいかない
- 相手保険会社の提示金額に納得がいかない
- 無保険の車にぶつけられて、修理代を払ってもらえない
このような理由で弁護士に交渉を依頼する人が増えています。
現場の感覚ですが、ここ5年くらいで急速に増えた感じがしますね。
1台にこの特約をつけていれば、家族全員使えます。
自動車保険 いらない特約TOP3
次にいらない特約を3つ紹介します。
これらの特約をつけている人は多いのですが、実際につけなくても困らなかったり、他の方法で対処できるものばかりです。
「保険料を下げる」ことに重点を置き、なくてもそれほど困らないだろう特約を選んでいます。
特約を外したことによって生じた損害には一切責任を負いません。
いらない特約1位 代車特約
事故で車の修理が必要になったとき、修理期間中の代車代を補償する特約
保険会社に勤めているわたしからすると、高い保険料を払って代車特約に加入する意味がわかりません。
なぜなら無料で代車を借りられるからです!
車移動必須の地域だから、代車がないと困るよ!
車通勤だから会社に行けなくなったら困るわ
大丈夫です!
車の修理工場やディーラーって、実は無料で代車を貸してくれるんです。
もし、以下のような状況になった場合は保険会社の提携修理工場で修理をしましょう。
- 修理工場に代車がない場合
- 代車を貸せないと言われた場合
保険会社の提携工場は、確実に無料で代車を貸してくれます。
さらに自宅や勤務先まで車を引き取りに来てくれるサービスも行っているんです。
保険会社の提携工場って本当に大丈夫なの?
何かメリットはあるの?
前に一度勧められたことがあるけど、名前も聞いたことがない町工場だったわ
保険会社の提携先は、すべて優良な修理工場です!
事故対応って常にトラブルと隣り合わせなんです。
お金のことが絡むと人って変わるんですよ・・・
きちんと対応しないとすぐにクレームになります。
だからこそ、しっかり対応してくれる修理工場を保険会社の提携先として選んでいます。
保険会社提携工場の特徴!
- 代車代無料
- 引き取り、納車サービス無料
- 対応がしっかりしている
- 修理の技術が優れている
- 比較的安価で修理ができる
車を修理するときは修理工場やディーラーから無料で代車を借りればいいし、代車がないと言われたら保険会社の提携工場で代車を借りて修理すればいいだけです。
無料で借りられるのに、わざわざ代車特約をつける必要はありません。
逆にこんな人は代車特約をつけたほうがいいかも
- 仕事の都合上、大きな車が絶対に必要
- 高級車に乗っており、修理期間中であっても大衆車の代車なんて乗りたくない
- 車種に強いこだわりがある
車種に特別なこだわりがなければ、代車特約は外してOKです。
いらない特約2位 人身傷害保険定額給付金特約
自動車事故で自車の運転者や同乗者がケガをし、5日以上入院または通院した場合、治療費とは別に一定の金額(10万円または20万円)が支払われる特約
人傷定額給付金特約もつけている人が多いですが、いらないです。
なぜなら、「実際にかかった治療費以上の金額」を受け取る特約だからです。
5回以上通院したら10万円もらえるんだからおトクなんじゃないの?
確かにこの特約でトクをした人もいます!
でも考えてみてください。
そもそも自動車保険というのは、実際にかかった金額を補償するものなんです。
(すべてがそうではありません)
治療費に30万円かかったとしたら、保険会社が30万円を払ってくれます。
つまり、事故によって被害に遭ったマイナスをゼロに戻すことが目的なんですね。
トクをすることが目的ではありません。
保険会社が治療費を払ってくれるんだから、それ以上の金額を求める必要はないはずです。
「事故に遭い、なおかつ怪我をしたら10万円受け取れる」
そのために毎月特約の保険料を払っているなんて、不幸のギャンブルをしているようなものです。
いらない特約3位 積載動産特約
事故が原因で車内の積載物が壊れてしまった場合、その損害を補償する特約
金銭やクレジットカード、宝石類は対象外
積載動産特約をつけている人はそれほど多くないですが、もしつけていたら外しましょう。
車内のものが壊れるほどの衝撃を受ける事故ってそうそうないからです。
わたしは年間300件以上の事故を対応しますが、積載動産特約が支払い対象になることはほとんどありません。
年に1回あるかないかくらいかも
車内のものが壊れる確率は低い上に、壊れてしまったとしてもそれほど大きな金額にはならないはず。
すぐに外しましょう。
まとめ 不要な特約を外して、必要な補償のみに!
今回は自動車保険の特約で付けるべき特約といらない特約について、年間300件以上事故対応しているわたしの体験から紹介させていただきました。
つけるべき特約はこの3つ
- 対物超過特約
- 個人賠償責任特約
- 弁護士費用特約
自身の保険に特約がついているか確認しましょう。
家計の負担を少なくしたい方は
- 代車特約
- 人身傷害保険定額給付金特約
- 積載動産特約
この3つは見直した方がいいですね!
自動車保険の保険料は年々高くなっているんです。
代理店に勧められるがままに契約していると、本当は必要でない特約にも加入している場合があります。
少しでも保険料を抑えて、家計への負担を少なくしましょう。